EFFICのオススメ記事投資経験者向け記事

狼狽売り や 高値掴み で「損」をしないために

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皆さん、こんにちわ。唐突ですが、皆さんは、「狼狽売り」や「高値掴み」という言葉をご存知でしょうか。

~狼狽売りとは~
何らかの材料(悪いニュース)や相場環境により株価が急激に下落した(または、下落が続いている)時に、心理的に動揺してしまい、持ち株を慌てて処分(売却)したところ、
売却したタイミングから株価が上昇に向かってしまうこと。

~高値掴みとは~
株価が上昇傾向にあり、自分もそれに便乗する形で株を買い付けたところ、
買い付けたタイミングから株価が下落に向かってしまうこと。

これらは、投資の初心者にありがちな失敗例として良く取り上げられます。また、以前紹介した記事で、「株価下落時の誤った行動として、積み立てた株式を慌てて売却してしまうこと」と記載しておりますが、これが正に「狼狽売り」を指します。

以前紹介した記事は、下記リンクからご覧頂けます。

そして、この記事の中で「長期的な投資(積立投資)」の「対策法」として以下の4点を挙げました。

対策法
・(S&P500の場合)基本的に右肩上がりであることを理解する
日常生活に影響が出るような無理な投資はしない
自分の資産状況(貯蓄と投資の割合・金額)を把握する
購入している銘柄の過去の下落幅を理解する

この「対策法」は、投資を続ける上で重要な内容と私EFFICは考えます。

そして、今回紹介する「指標」は、この「対策法」と合わせて、短期的な投資・中期的な投資・長期的な投資、いずれに於いても「狼狽売り」や「高値掴み」しないために役立ちますので、参考にしてみて下さい。

恐怖指数(Fear & Greed Index)

FGI とは

Fear & Greed Index (FGI) は直訳すると、「恐怖(Fear)」「欲望(Greed)」の「指標」となります。

「恐怖」「欲望」なんて聞くと「人間の心理状況」のようですが、実はその通りで、この指標は「投資家の心理状況を表した指標」となります。

この指標では、投資家の心理状況を「恐怖」「欲望」の2分化し、それぞれを数値化しています。

これらをグラフにしたものが以下の画像です。

そして、このグラフから以下の内容が読み取れます。

「欲望」の数値が高い場合

「欲望(Greed)」の数値が高い場合、「これから経済が上昇していくから今は投資するべきだ、と考える投資家たちが多くを占めている」となります。

この場合、経済は上昇傾向となりやすくなります。

「恐怖」の数値が高い場合

「恐怖(Fear)」の数値が高い場合、「これから経済が下降していくから今は投資するべきではない、と考える投資家たちが多くを占めている」となります。

この場合、経済は下降傾向となりやすくなります。

~Fear & Greed Index とは~
・投資家の「恐怖」「欲望」を数値化した指標
「恐怖」「欲望」を比較することで市場の傾向の予測に役立てることができる

Fear & Greed indexは、CNNMoney(アメリカのニュースチャンネルが運営する、金融ニュースおよび情報のWebサイト)が独自に指標化したものです。

FGI の 算出に用いられている指標

では、「恐怖」「欲望」をどのように数値化しているのか。
数値化のために用いられている指標は以下の通りです。

(私自身、理解しきれていない箇所があるので、スルーしても大丈夫です。。。)

株価モメンタム(相場の強弱を測る指標の一つ) → S&P500と125日移動平均線との乖離
★株価の強さ → NY証券取引所で52週(1年)の間に高値と安値を更新した銘柄数の差
★株価の振れ幅 → 上昇局面・下落局面における取引量
★オプション → プット(売り)とコール(買い)の割合
★ジャンク債需要 → 投資適格債とジャンク債のイールドスプレッド(利回り差)
★市場ボラティリティ → VIX値(恐怖指数)
★リスク回避需要 → 株式と国債のリターン差

これらの指標の動きを総合的に判断して、FGIが算出されています。

FGI の 実際の動きを確認

では、先程紹介したFGIグラフの実際の動きを見てみます。
以下のグラフでは、直近3年間分のFGI数値をグラフ化したものになります。

続いて、以下のグラフは、サイト確認時(2020年9月14日時点)のFGI数値となっています。
またグラフ右側に、サイト確認時の「1日前」、「1週間前」、「1ヶ月前」、「1年前」のFGI数値を示しています。

FGI を 詳細に分析

以上のように、FGI値は0から100で示され、0に近ければ近いほど「恐怖」により「市場は”売り”の傾向」にあり、100に近ければ近いほど「欲望」により「市場は買い”の傾向」にあると言えます。

このFGI値は、平常時では40~60辺りを前後しています。

(確認時点では、59となっていました。)

しかしながら、何らかの要因が発生すると20付近にまで下降したり、80付近にまで上昇することがあります。

例えば最近で言うと、コロナウイルスの蔓延により、2020年3月頃にFGI値は一時的に「2」を叩き出していました。

下の画像は、その時に絶望しながら撮ったスクリーンショットです😭😭

Fear & Greed Index(2020年3月時点)

FGIという指標を知ってから私自身の投資人生の中でFGI値が一桁になったのを実際に見たことが無かったので、当時はとても衝撃を受けた出来事だったと記憶しています。

少し脱線しましたが、話を戻します。以下は先程のグラフです。

グラフを見てみると分かりやすいですが、FGI値はほぼ「20~80」に収まっていることが分かります。

次項では、この特徴を活かした活用法について解説します。

FGI の 活用法

活用法1 「高値掴み」「狼狽売り」になっていないかの判断に役立てる

例えば、市場の景気が良く、あらゆる企業の株価が軒並み上昇しているとします。

この場合、大半の投資家は自分もその流れに乗ろうと投資を増加させるでしょう。

ですがその際、すぐに投資の流れに乗るのではなく、一度FGI値を確認してみます。

その時の値が「100」に近ければ近いほど、市場は過熱気味であり、その後下降する可能性が高まっていると判断できます。

この場合、「高値掴み」となる可能性が高まっているので、株式の追加投資は控えた方が良いと判断できます。

・FGI値が「100」に近ければ近いほど、市場は過熱気味
→高値掴みになる(今後株式が下落する)可能性が高まっているので、株式購入は控える

逆に、景気が悪く、市場のあらゆる企業の株価が軒並み下降しているとします。

この場合、大半の投資家はどこまで下がるか分からない不安と恐怖に苛まれ、投資資産を売却するでしょう。

ですがその際、すぐに投資資産を売却するのではなく、一度FGI値を確認します。

その時の値が「0」に近ければ近いほど、市場は閑散気味であり、その後上昇する可能性が高まっていると判断できます。

この場合、「狼狽売り」となる可能性が高まっているので、株式の売却は控えた方が良いと判断できます。

・FGI値が「0」に近ければ近いほど、市場は閑散気味
→狼狽売りになる(今後株式が回復する)可能性が高まっているので、株式売却は控える

活用法2(上級者編) ルールを決めて株式の購入・売却に役立てる

上記の画像は、過去3年間のSPY(S&P500のETF投資信託、上のグラフ)、F&G(FGI、下のグラフ)の動きとなっています。

そして、下のFGIのグラフの赤いラインがFGI値80、青いラインがFGI値20となります。

画像から、赤いラインを上回った時は2020年の年末年始頃のみと読み取れます。

また、その後2020年3月頃に青いラインを下回っています。

同時期のSPY(上のグラフ)の動きを見るとどうでしょうか。

SPYの動きが、FGIと似た動きになっていることが分かります。

つまり、FGI値が赤いラインを上回ったあと、赤いラインを下回った瞬間が、株価下落の転換点に近いと言えます。そして、赤いラインを下回ったタイミングで株式を売却することで、損失を最小限に抑えることができます。

・FGI値が赤いラインを上回ったあと、赤いラインを下回った瞬間
→株価下落の転換点に近い、株式を売却をすることで損失を最小限に抑えることができる

逆に、FGI値が青いラインを下回ったあと、青いラインを上回った瞬間が、株価上昇の転換点に近いと言えます。そして、青いラインを上回ったタイミングで株式を購入することで、利益を最大限享受することができます。

・FGI値が青いラインを下回ったあと、青いラインを上回った瞬間
→株価上昇の転換点に近い、株式を購入をすることで利益を最大限享受することができる

注 意
このFGI値の「赤のライン」と「青のライン」は、他のブログ様や情報サイトの情報を収集し、私EFFICが独自に決めたルールです。なので、この活用法を利用する場合、ご自身でルールを決める必要があります。また、FGIの動向を日々チェックする必要も出てきますので、時間の限られている方や投資を初めて間もない方などは無理に実行しないことをオススメします。

当たり前ですが、株式の値動き・経済の動きに絶対はありませんので、注意です。。。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回紹介したFGIを知っていれば、大衆の判断に惑わされることなく、逆に大衆の判断を利用することができることが伝わったかと思います。

尚、何事にも過信は禁物です。

あくまで、株式売買の1つの指標(選択肢)であることをお忘れなきように。

では今回はこれぐらいで。

今回もご一読頂きありがとうございました。

内容でわかりにくいところ、気になるところがございましたら、
お気軽にコメントやメッセージ頂ければ幸いです。

それでは。

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