投資経験者向け記事

【スタグフレーション】その時にオススメの投資とは?

この記事は約15分で読めます。

とうとう始まってしまいそうです🤤

一体、何が始まるんですッ・・・?

泣く子も黙る「スタグフレーション」です!!

「スタグフレーション」ですか?聞いたことありませんね・・・

そんなにヤバイんですか?

ヤバです🤤

ちなみに、1973年~1974年に起きたとされるスタグフレーションでは、S&P500で約20%下落しています。

-20%・・・すごいですね。

また、2022年初来から投稿日(2022/6/30)時点で、S&P500は既に約16%下落しています😭

EFFICさん確か、S&P500の3倍型ブルETF(S&P500の3倍の値動きをするETF)「SPXL」に相当な金額投資してませんでしたっけ?

🙄

(あ、だめなやつだ・・・

というわけで今回は、今後陥るかもしれない「スタグフレーション」についての解説と、今後のFRBの行動予測、投資での立ち回りについて解説します。

目次

インフレとスタグフレーション

インフレとスタグフレーションの違い

SMBC日興証券さんから引用したものを用いて解説します。

SMBC日興証券 より

つまり、インフレとは「物価の上昇」を指す言葉であることが分かります。

そして文中にもありますが、「良いインフレ」では、「物価が上昇」 → 「売上が上昇」 → 「給料が上昇」 → 「消費が上昇」 → 「物価が上昇」→ …という無限のサイクルに突入し、どんどん景気が良くなるため基本的にwelcomeです😇👍

ですが、これに対し「悪いインフレ」が存在します。これが、「スタグフレーション」です。

「悪いインフレ」ですか。

はい。「スタグフレーション」では、物価は上昇しますが、給料が上昇しないので、通常生活が辛い状態に陥ります。

なるほど。物価が上昇 → 企業「売れないから、商品の販売価格を下げようか🤔」 → 企業「でも、物価が上昇しているから下げられない😢」 → 「業績が悪化」 → 「給料が増えない」 → 市民「給料が増えないのに物価は高いまま・・・」 → 「消費が減少」 → 企業「物が売れない😭」という悪い無限のサイクルになるんですね。

インフレーション
「物価・給料・消費がすべて上昇!!」=良い経済サイクルの状態
(※但し!!行き過ぎると、ハイパーインフレに変異します!!😇

スタグフレーション
「物価だけ上昇!!給料は上昇しない!!消費は減少!!😨」=悪い経済サイクルの状態

スタグフレーションの原因

では、その原因はどこにあるのかというと、ロシア・ウクライナ情勢の影響による「コモデティ(小麦や原油などの原材料)価格の上昇」が拍車をかけていると考えられています。

ここでも、ロシア・ウクライナ情勢が絡んでくるんですね。

実際、ロシアの原油生産量は1,052万バレル(2021年度)で世界全体の約12%を占めているのですが、この原油が他国に分配されない(原油を買うとロシアの利益になるので、世界的に買わない流れとなっている)ため、世界各国への原油の供給が減少、結果として原油価格の高騰につながっています。

日本でもロシア産の原油に頼っていたので、ガソリン価格が跳ね上がっていますよね。

原油はガソリンとしての利用の他にも、熱源(火力発電所、暖房等)、原料(プラスチック、化学繊維等)の生産などがあり、これらの企業は総じて原価が上がるため、あらゆる製品・サービスの販売価格を値上げせざるを得ない状況となっています😭

全ての製品・サービスに、原油は欠かせない存在です。

ちなみに、原油価格のベンチマークとして有名「WTI原油先物」のチャートは以下の通りです。

原油(WTI原油先物)価格チャート SBI証券 より

「WTI原油先物」は、たった6ヶ月で、約40%上昇していますね。

ちなみに、この期間で「NYダウ」は、約16%下落しています。

もしもこれが、「インフレ(良いインフレ)」であれば、「原油価格の上昇に伴い、NYダウも上昇」するのがセオリーですが、実際には「NYダウは減少(逆の相関関係)」となっていることから、「スタグフレーション(悪いインフレ)に陥っている」といっても間違いではないと考えられます。

スタグフレーションの一番の原因は?
ロシア・ウクライナ情勢により、前述国のコモデティ(小麦や原油などの物価)生産量が減少し、世界的な供給不足に繋がっている。

(打開策は?)FRBの利上げ見通しと予測

この状況を打開するため、FRB(米連邦準備制度理事会)は対策として、「利上げ」を急いでいます。

「利上げ」すると何故、状況が打開できるのでしょうか。

消費者目線でいうと、例えば、自動車や住宅の購入をイメージすると分かりやすいです。

大抵の人は大きな買い物にはローンを組むこととなりますが、利上げにより、そのローンの利率が上がるため購入を控える人が増えます。

そして、自動車や住宅が売れなくなると、販売店は値下げしないと売れなくなります。

この結果、「物価(自動車や住宅の価格)の下落」が発生します。

ふむふむ。

また、企業目線でも同様です。

例えば、設備投資をしようとしている企業があったとします。

高額な設備はローンで購入することになりますが、利上げにより、そのローンの利率が上がるため購入を控える企業が増え、設備販売会社は値下げしないと売れなくなります。

結果、「設備価格(物価)の下落」が発生します。

FRBは、とにかく物価を下げようとしているんですね。

そうなります。そしてFRB議長さん👨‍⚖️曰く、「株価の下落も辞さない覚悟で利上げを行っている!!今後も物価が下がらないようであれば、利上げペースを上げる!!👿」とのことです。/(^o^)\

本気モードですね・・・

ちなみに、物価がどのくらい上がっているのか判断する指標で「消費者物価指数(CPI)」というものがあります。

6月10日に発表された資料によると、CPIは前年同月比で8.6%上昇しており、約40年半ぶり水準に達しているらしいです。

40年半ぶりの高水準となると、すごい物価が上がっていると感じとれますね。

ちなみに、FRBの議長さんもこの数値を気にしており、今後の利上げのペースの判断に寄与すると見られています。

また、下記外部リンクにて「消費者物価指数(CPI)」について分かりやすく解説されてますので、気になる方はご覧ください✍

以上の内容から、物価が落ち着くまでの投資は、なかなか厳しい時期となりそうです。

FRBの利上げ見通しと予測
物価が落ち着くまで、利上げは止めない姿勢なので、

NYダウや不動産価値などが下がったとしても、利上げは積極的に行われていくと見込まれる😨

利益が見込める投資先はあるのか

FRBが物価の下落を目指している以上、利益が見込める投資先って無くないですか?

確かに・・・物価が下落するのに、価格が上昇する投資先ってあるんですか?

こういう状況では、上昇が見込める投資先(ジャンル)は少ないですが、いくつかご紹介します。

「通貨」への投資

1つ目は、「通貨」です。

「通貨」ですか。

はい。「利上げ」が行われると、基本的に、「利上げをした国(今回ならアメリカ)の貨幣価値(通貨)が上昇する」傾向にあります。

事実、短期間でドル円レートは「約24年ぶりに136円台に突入」しています。

以下は、過去半年間(2022年1月末~6月末)のドル円とNYダウの比較チャートです。

ドル円 vs NYダウ チャート SBI証券 より

「ドルの価値」は、「半年で約17%も値上がり(ドル高)」しているんですね。

はい。ただ、裏を返せば「円の価値は下がっている(円安)ことになります。

相対的にそうなってしまうんですね。

そうなんです。

「ドル高円安」になると、「輸入コストが上昇」することになるため、輸入大国である日本にとってはいい状態とは言えないのが現状です。

「為替取引」するとデメリットも

じゃあ一刻も早く、円からドルに変えないとですね!!

確かに今後利上げが進むのであれば、それに伴ってドルの価値は上がると考えられますので、今のうちに相関関係にある「円を売って、ドルを買う」という判断は理に適っています。(※100%ではありません!!何らかの理由により下落することも考えられます。)

ですが、ここで「注意点」があります。🥵

注意点ですか?

原則、「外貨預金の為替差益(例:ドルと円の通貨取引で利益が出た場合)」「確定申告が必要」になるという点です!!

か、確定申告ですか😨

なので、「確定申告やったことない!!したくない!!時間ない!!」という方は、残念ながら取引をしない方が良いでしょう。

そうなんですね・・・。あれ、でもアメリカの株取引を普段からしてる人は、確定申告しているのでついでにやれば問題ないってことでしょうか?

確かに、確定申告に触れたことのある方であれば大丈夫🤗

・・・とも言えないんです😭

え、そうなんですか😨

基本的に、「株の売買益」では、年始に「昨年の取引で株の損益がどうなったか、計算してくれた表(年間取引報告書)が発行」され、その「表」を元に確定申告の際に数値を入れていく作業なので比較的簡単です。

しかしながら、「外貨預金の為替差益」「計算表が発行されない」ため、自分で計算を一つ一つ手作業で行う必要がでてきます。

自分で計算・・・なんだか、大変そうです。

普段から仕事をしているサラリーマンの方や家事育児で忙しい主婦の方であれば、時間がないのは必然で、限られた時間でこの計算を自分でやるとなると、それなりに大変です。

う、なんだかやる気が無くなりました😭

加えて、外貨預金の為替差益は「雑所得」となるので、利益の3割ほどが税金として持ってかれます😵‍💫

グッ・・・

し・か・も、損失が出た場合、株取引であれば「3年間の繰越控除制度(損失が出た年の翌年から3年間までの間に株取引で利益が出た場合、損失が出た年の損失を利益から差し引ける、ありがた~い制度🥰)」がありますが、「雑所得にはありません🤧」

ゴッ・・・

さ・ら・に、「為替取引(雑所得)」と「株取引(譲渡所得)」の「損益は通算できない(合算してはいけない❌)」ため、「為替取引(雑所得)で損しちゃった💦株取引(譲渡所得)で出た利益と差し引こう😇」とすると、「ダメです💀」となります。

ギッ・・・

「為替取引(雑所得)」は、その年に利益をあげなければあらゆる面で損してしまうので、上級者向けであると言えるでしょう。

「外貨建MMF」ならデメリットを解消

ちなみに、為替取引をしたい方は、先程のデメリットを解消できる「外貨建MMF」がオススメです。

デメリットを解消できる方法があるんですか!

なので、これを機に為替取引を考えている方は、「外貨建MMF」を検討してみて下さい。

あ、但し、外貨建MMFを利用しても「雑所得」に分類されるケースがいくつかあります。

え、そうなんですか?

以下のリンクでは、具体的な例を含めて分かりやすく解説されています。

「外貨建MMF」を検討している方は、一度ご確認下さい。

まとめ

為替取引と外貨建てMMFの違い①
・為替取引の売却益は「雑所得」となり、「約3割」が税金として差し引かれる
→外貨建てMMFの売却益は「譲渡所得」となり、「約2割」が税金として差し引かれる

為替取引と外貨建てMMFの違い②
・為替取引は、3年間の繰越控除制度がない
→外貨建てMMFは、3年間の繰越控除制度がある

為替取引と外貨建てMMFの違い③
・為替取引は「雑所得」なので、「譲渡所得」である株取引との損益通算はできない
→外貨建てMMFは、株取引と同じ「譲渡所得」なので損益通算できる
※尚、「例外」もあります。詳しくは、「外貨建てMMF」で検索してみて下さい。

それ以外には?

スタグフレーションに対して有効な投資先は以上です。😇🍵

え!他にはないんですか!?

残念ながら私EFFICは無いと考えます😭

コモデティ銘柄は?

コモデティ銘柄はどうなんでしょうか?不景気ではコモデティ銘柄が伸びるというのを聞いたことがあります。

確かに、不景気ではコモデティ銘柄が伸びると言われていますが、現状その期待もあまりできません。

何故でしょうか?

というのも、コモデティは主に金・小麦・エネルギーなどの「物に対する投資」すでに物価上昇の只中であり、また、先程お伝えした通り、FRB議長は「物価を下げるために利上げ」を行っているからです。

そういえばそうでしたね😨

私EFFICとしては、FRB議長の発言がある以上、これからは物価が下がる可能性が高いと見ています。

実際、6/16のFRB議長より、「インフレ化抑制のため、株価の下落も辞さない覚悟で利上げを行い、今後も物価が下がらないようであれば利上げペースを上げる」という発言もあったことから、原油価格は急激に下落しています。(以下は、WTI原油先物の利回りチャートです。)

原油(WTI原油先物)価格チャート SBI証券 より

アメリカの国債は?

コモデティは厳しいと・・・じゃあ、アメリカの国債はどうでしょうか?国債は不景気の逃げ場と聞いたことがあります。

国債(債券)は確かに不景気に有効な投資先です。

債券は、金利上昇(利上げ)の相場で、利回りが上昇するという性質があります。

今のFRBの利上げ宣言にマッチしていますね。

以下は、「米国国債5年」の過去1年間の利回りチャートです。

米国国債5年 利回りチャート SBI証券 より

やはり、アメリカの国債利回りはこの短期間で大きく上昇している事がわかります。

やっぱりそうでしたか!これだけ上昇しているのであればチャンスということですね!

確かにこれから利上げが続く可能性が高く、国債利回りの上昇も考えられますが、問題点として「アメリカ国債(外国債)の購入は初心者には敷居が高い」という難所があります。

え😭何故でしょうか。。。

アメリカ国債の購入には、以下の「複雑な点」を理解する必要があります。

でないと、思わぬところで損を出したりする可能性があります。

アメリカ国債(外国債)の注意点
・米国債には3カ月の短期国債から、30年の超長期国債まで多数種類がある
・最低購入価格が1,000米ドルから(以降1,000米ドルで1購入)
・利付債と割引債(ゼロクーポン債)の2種類に分類されている
・債券そのものへの投資か、債券型ETF(投資信託)への投資か選ぶ必要がある
・債券型ETF(投資信託)では、外貨建て、円建てどちらか選ぶ必要がある
・同じ商品でも、証券会社によって、利回りが異なることがある
・中途解約には制限があり、また別途コストがかかるため利回りが低くなる
・利子は利子所得、償還益・売却益は譲渡所得として分類して利益が発生する

し、知らない用語がたくさん・・・

う、こんなに情報が・・・頭がパンクします😭

なので、投資に慣れてきた方には、投資の選択肢としてありですが、初心者の方には少々荷が重いと思います。

種類が多いのがまず難点ですね・・・一個一個見るのも大変ですし。EFFICさんの中で、オススメの国債とかないんでしょうか。

そうですね、現状で強いて挙げるなら、SBI証券の「トレジャリーストリップス米ドル建 2023/5/15満期 ゼロクーポン債 (L0449A001)」でしょうか。

商品名が長いですね❗❗

こちらは、現時点で「満期まで約1年」なので返還までが短期間なのと、「満期時の利回り(税引前)は2.523%」とそこそこの利回りがついてきます。(※利回りは投稿時の値です。今後のアメリカの市場の動きによって、上下します。)

ふむふむ。

あと、こちらは「ゼロクーポン債」なので「利息が付かない代わりに安く買える」銘柄になっており、満期まで利子が付かないので、確定申告の時に利子所得を考えなくていい、お手軽スタイル債券となってます。譲渡益と償還差益は申告分離課税なので、人によっては確定申告が必要となる場合があります。)

不動産(REIT)は?

あ、あとアメリカの不動産(REIT)はどうなんでしょうか?不動産は市場の影響を受けにくい資産と聞いたことがあります。

不動産(REIT)はバブルの真っ只中と考えます。

よって、ナシです。

え!そうなんですか?理由とかは。。。

ありませんが直感です👍

・・・

(・・・解説ブログなのにこんな適当でいいのかな😭)

まとめ

コモデティ銘柄への投資
インフレの真っ只中。
FRBが物価の下落を目的に利上げしているので、今後下落していくと見られるためオススメできない。
リスクヘッジ長期投資用としてならアリです。

米国債への投資
うまく行けば、「米国債の利回り益」+「ドル円の為替差益」で「2重取り」も。
但し、複雑な投資ジャンルなため、投資経験者向け。

不動産(REIT)への投資
バブルの真っ只中(おそらく)
利益確定が至難の業。
投資上級者向け。

EFFICおすすめの投資先は?

ちなみに、色々選択肢として候補を挙げましたが、実はもっと簡単な投資先があるんです😄

え?そうなんですか?

それはどこでしょうか?

S&P500の積立投資です😄

あ、やっぱりS&P500ですか。

S&P500は、この短期間で確かに下落(年初来で-16%ほど)していて、これからどれくらい落ち込むか未知数ではありますが、アメリカが破綻しない限りいずれ回復します😊万が一景気後退となれば、長期間マイナスが続くということもありますが、30年後や40年後を見据えれば、それも杞憂でしょう。)

まぁ、確かにそうですよね。

しかも、値下がりしている今、積立投資を行うということは、ドルコスト平均法のメリットを享受できるということになります。

~ドルコスト平均法とは~
「一定の金額」で「定期的」に金融商品(株式など)を購入する投資方法のこと。 購入時の単価を平均化できるため急激な株価の下落の際に、 資産(投資元本)がマイナスとなる「期間」を減らすことができる。

投資を始めたばかりの方は、投資に慣れるまで、世界情勢は無視してS&P500を積立投資するのがオススメです👍

また、下記の記事では投資初心者におすすめな投資情報を解説していますので、良ければご覧ください。

さいごに

今回は、インフレとスタグフレーションについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

一筋縄では行きませんが、景気が悪い状況でもうまく立ち回ることで、損失を最小限に抑えたり、逆に利益につなげることも可能なことが伝わっていれば嬉しいです。

では今回はこの辺で。

また、内容でわかりにくいところ、気になるところがございましたら、お気軽にコメントやメッセージ頂ければ幸いです!

それでは!

コメント

タイトルとURLをコピーしました